山のたより (3) 再び間伐について(皮むき間伐)


間伐は通常は間引きしようと狙った木を鋸またはチェンソーなどで切り倒す作業を言います。すなわち伐採による間伐です。
伐採による間伐といっても、一本の木を切り倒すのに、その木の根元を一度切るだけではすまない。根本を切られた木は他の木によりかかり、そのまま放置しておくと突然倒れたりして危険ですので、木の穂先まで完全に倒れるように押したり引っぱったりして倒しますが、そんなことでは倒れない木が多いので、普通は何度も玉切りして倒していきます。一本の木を倒すのに同じ木を何度も切るのです。たいへんな重労働になりますし、作業は山の急な斜面で行いますので危険です。

そこで実践してみました。間引きする木を皮をむいて枯らす「皮むき間伐」です。皮むき間伐は木の皮をむき、立ち枯れさせて林内の木の密度を下げて、土壌の栄養分が残った木にまわり、さらに太陽の光が他の木に届くように、さらに太陽光は地面にまで届き、低木・下草を育て、その成長による作用で残った木の成長も促すという効果もあります。この効果は伐採による間伐と同じです。

ただし、作業するには適した時期があります。皮のむけやすい時期があります。
成長期である4月から8月のお盆まで、スギ・ヒノキはせっせと水を吸い上げる。多くの木の細胞は生きている部分が外側にあって、皮のすぐ下で水を吸い上げるから、その時期の皮はするすると剥けるのです。剥かれてしまうと水を吸い上げられなくなるので木は枯れる。葉が落ちれば光が入るので間伐したのと同じ効果があるのです。冬場の樹木の皮はなかなかむけません。


この間伐方法はチェンソーという重くて危険な刃物を山に持ち上げて使わなくてよい。だから燃料もいらないし、機械の整備の必要もない。もちろんチェンソーの操作という特殊技能を使うこともないのです。思いついたときに少しずつ作業することができます。
そして何よりも効果があるのは風倒防止効果です。最近は間伐材もただみたいな値段になって売れませんので、強度の切り捨て間伐をする傾向にあります。立っている木の半分くらい切って捨てることもあります。それでいちばん恐れるのが風です。間伐すると太陽光が林内にふりそそぎますが、風の通りもよくなります。間伐後の台風などによる風倒木の発生です。これが怖いのです。風のあたり具合によってはひと山すべての木が倒れてしまうこともあります。
「皮むき間伐」は、皮をむいて木はいずれは枯れますが、まだ間引きされているわけではないので、風の通りは同じです。やがて枯れて風の通りが良くなるころには他の木の根が張り、幹も大きくなって、台風が来ても万全な体制になってしまっているからです。




檜林の中です。これくらいの年代の檜林の中は下草は生えません。
光は適当にはいっていますが、それでも下草は生えません。これは鹿の影響ではありません。檜の林にはもともと下草が生えないものなのです。2林班
上下に鋸の切跡を入れていき、鉈で剥きます。
最初はお好み焼きに使うヘラを持ってきて作業していましたが、鉈の先で簡単に剥けることがわかりました。2林班
鉈の先を差し込んでいくと、ずるりと簡単に剥けます。これは杉です。
きれいに剥けます。
これは檜です。
30cm位の幅で剥いて行きます。
この幅で十分に枯れるはずです。
このように成長の良くない木、曲がっている木、二股になっている木、腐りが入っている木などを狙って林内の木の3割くらい剥いていきます。
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その後、この皮むき間伐はどうなったかというと、21年5月現在
皮をむいた木はすべて葉が落ちて枯れかかっていました。
この間伐方法は成功したと言えるでしょう。




みんなの趣味 その(1) 日本みつばちの飼育 

7林班。
日本みつばちを野生で飼育している人がいます。
日本みつばちは複数の花から蜜を集めますが、西洋蜜蜂は特定の花からだけ蜜を集めます。
日本蜜蜂の方が味が良いといわれているのはそのためです。

飼い方としては巣虫の発生を抑制するために定期的に巣の掃除などをする必要があるようです。

これは何よりも重要なことですが、蜂蜜を1歳児以下には与えないようにしなければなりません。原因ははちみつに含まれる「ボツリヌス菌」です。「乳児ボツリヌス症」という病気を引き起こしてしまうリスクがあるからです。はちみつに含まれるボツリヌス菌は極微量で、大人が食べても何の問題もありません。しかし、免疫力が低く、腸内環境が整っていない赤ちゃんが食べてしまうと、万が一ボツリヌス菌が増殖しても威力を食い止めることができず、乳児ボツリヌス症を発症してしまいます。赤ちゃんがはちみつを食べていいのは、1歳になってからだそうです。

ニホンミツバチの巣から近い場所に巣箱を設置します。近くにニホンミツバチの群れがいることがとても重要です。
数百メートル以内にニホンミツバチが生息していれば捕獲が期待できます。
すでに飼育している人は、飼育している群れから出てくる分蜂群を捕まえることで群れを増やすことができます。
数百メートル以内の場所に設置することが多いです。すでにニホンミツバチを飼育をしている人は、まだ飼育していない人よりも圧倒的に有利な状況にあるということです。これから飼育する人でも、ニホンミツバチの巣を見つけたなら、そこから数百メートル以内に巣箱を設置すると、捕獲の可能性が高くなるのだそうです。ということで日本みつばちを飼育している人がはちみつを届けてくれました。


巣箱の設置場所の条件としては、@見晴らしがよいこと。A強い風が当たらない。B強い直射日光が当たらない。C巣箱の前に飛び立つスペースがある。
花畑に巣箱を置くというのはセイヨウミツバチの養蜂風景です。
ニホンミツバチは花畑ではなくても、捕獲はできる。
巣箱の4角に厚さ5〜7mm幅3cm長さ4cmの小石を挟んでいます。つまり4面全てが巣門です。 写真の様に蜂が掃除し易い構造です。 また、雨や風が巣屑を巣底から出してくれます。スズメバチの攻撃の際にも4方向から出て行けます。
この方法は先人の昔からの知恵です。 これで冬も越せます。
一匹の赤バチが巣を覗いています。観察していたのですが、悪さをするわけでもなく、なんとなく、うろついているだけのように見えました。 もらったニホンミツバチのはちみつは、市販のセイヨウミツバチのはちみつと比べてどろっとして濃厚で、味も色も濃い
ニホンミツバチの蜂蜜は、セイヨウミツバチのそれと比べると採取量が断然少なく、市場に出回る蜂蜜の0.1%ほどではないかといわれる程の希少品です。
ニホンミツバチの蜂蜜は、蜂の習性と独特な採蜜法によりいろいろな花の蜜がブレンドされた形で存在しているので、百花蜜と呼ばれます。



みんなの趣味 その(2) ツツシ山を作る 

彼のメインの趣味は渓流釣りです。主にヤマメを釣ります。釣った魚は刺身で、焼いて、そしてカンロ煮にして食べます。釣りの傍らツツジ山を作り続けています。ツツジはまたピンク色のものから赤っぽいもの、紫や白いものがあり、古来より人々の目を楽しませてきました。現在でも春になると、ツツジは色鮮やかに花を咲かせます。ツツジの歴史は長く、そして古くから栽培方法も盛んでした。
この季節になると村の人々を呼んで「ツツジ観賞会」を開きます。皆さん、それぞれ食料、飲料を持ち寄ってにぎやかなひとときを過ごします。そのようにして、このツツジは村人みなさんのつながりのひとつの場となっています。


家の周りに少しずつツツジを植えてきました。何年も何年もかけて植えて、そして配置を見て移植して、さらに新しい苗を持ってきて植えてきました。 そして、このように、ひと山、ツツジ山ができました。
奥さんの実家は菊栽培農家ですので、花に関してのセンスは抜群です。