準備と結果
四国八十八ケ所
自転車でお遍路のまとめ


四国八十八ケ所
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=== 目次 =====

---1.歩きか車か自転車か---

---2.宿泊は。----

---3.通し打ちか、区切り打ちか----

---4.四国までの移動とルートについて---

---5.坂のぼり対策---

---6坂.のぼり対策2---

---7.雨対策----

---8.地図、ルート図---

---9.自転車装備---

--10.持ち物---

--11.着るもの対策---

--12.お泊りセット-----

--13.充電---

--14.いつ行くか・・・----------

--15.食事に関してですが、---------

--16.航空券の申し込み--------

--17.その他に買ったもの-------

--18.ゴミの問題----------

--19.お遍路で得たもの---------

--20.帰ってきてみて---------

--21.いくらかかったか-----------

--22.予備日について--------

--23.お接待について------





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---歩きか車か自転車か---
自転車でまわります。
四国88か所お遍路・・・順に、一発でまわりますが、
一番、霊山寺からまわることはしません。
83番、一の宮寺からのスタートです。
今回は高松空港に着きましたので、83番一の宮寺からスタートしますが、
もし、私が徳島空港に着いたならば、私は17番井戸寺からスタートするでしょう。
これは、空港に近い理由と、88番と1番の間の移動が、ものすごく効率の悪いものだからです。
10番から1番へと、かつて通った寺々の前を通っていくことになるのです。
88番を終わって、そのまま帰るとしても、同じ道を引き返すことになります。

このピストンが、私は堪えられない・・・・
なので、83番からスタートします。
82番で結願して、83番に戻るにしても、直に空港に行くにしても、そんなに距離はありません。

ケーブルカー、ロープウェーは使いません。
もちろん途中、輪行したりもしません。
雨が降っても、風がふいても、寒くても暑くても、すべて自転車か、自分の足かで動きまわります。

---宿泊は。---
キャンプ場かホテルを利用します。野宿したり、公園にテント張ったりしません。
もちろん、はじめから善根宿をあてにした計画を立てたりしません。

4〜5日に1回はホテル泊まりにします。
キャンプのみだと@疲れがたまる、A洗濯の都合B各種バッテリー充電のため
ビジネスホテルは「じゃらん」「るるぶ」を利用。
キャンプ場についてはキャンプ場一覧を利用させていただきました。

一覧表の宿泊場所は、結果でありまして、最初に、「この宿」と決めて予約を入れたわけではありません。
各日々ごとに3つ、4つくらいの候補宿をあげておいて、さらに途中にも、いくつかの候補宿をピックアップしておいて、
だいたい前日に予約を入れました。キャンプ場については当日飛び込みで宿泊しました。



------通し打ちか、区切り打ちか---
先ほども書きましたが、一発通し打ちにします。
行き帰りの交通費を考慮すると、一発通し打ちにしたほうがよさそうです。
休みは十分にとれるようにしましたので、今回は通し打ちでいきます。


---四国までの移動とルートについて---

フェリーにするか、飛行機にするかですが、
時間、費用ともに飛行機にしたほうがよさそうです。
羽田⇒徳島ではなくて
羽田⇒高松としました。

---どのように回るかです。----
先ほどの話の蒸し返しになりますが、私は83番から始めます。

高松空港に近い83番一宮寺、ここから始めることにします。
高松市内の83〜87を先に打ち
88番の大窪寺を打った勢いで、そのまま徳島にはいります
そして11番の藤井寺〜1番の霊前寺までを逆回りにします。
1日目が時間的にきつそうなのだけど、打てなかった分は最終日にまわすことにします。

---坂のぼり対策---
自転車、歩きの場合、必ず問題になるのが、坂道です。
SPD、(シマノ、ペダリング、ダイナミクス)を使います。
靴とペダルがくっつくやつです。
ものによっては街中を歩けないほどの靴もありますが、
SPDトレッキングシュースを使います。
これだと街中も歩けますし、山道も歩けます。

靴は1足のみ、自転車に乗っているときも街中を歩くときも、山登りも、
これ1足で済ませます。荷物の軽量化になります。
本当に山道も歩けるか・・・
・・・試してみました。御岳山

急坂としてあげられるのが焼山寺、鶴林寺、太龍寺、神峯寺、横峰寺、雲辺寺などの坂です。
空身でSPDにしたら問題はないと思われますが、荷物があります。
荷物を積んで目当ての寺までの坂を上れるか、近くの坂(100km程度)をいろいろ試してみます。
焼山寺688m、鶴林寺487m、太龍寺470m、横峰寺775m、雲辺寺893mなど
ギヤは前輪30×後輪27です。

---坂のぼり対策2---
荷物を積んで長距離を走ってみます。
湯河原から富士吉田まで走ります。
荷物を積んで坂を上ってみます。
和田峠往復のこぎり山 オオダワ武蔵五日市から奥多摩周回
はたして、山の上にある寺の坂を登れるか。
多摩川を、ほいほい走るのと違って、荷物満載で登るわけです。
やってみました。

坂のぼりと休憩についてですが、休憩は坂の途中で・・・というのがベストです。
「登り切ってしまったら休もう」という登り方はまずい。
まず、登り切ったら、次は下りなので、そこで休憩する意味はない。
登りはじめはどうか、・・・ツールボックス・ミーティング的な休憩は意味がありますが、
まあ、力は有り余っているわけだし、準備運動として、ゆっくり漕いでいくほうがよい。
さて、最初に戻って、「登り切ってしまったら休もう」をやると、ついつい速筋を使ってしまう。
これをやると、その日一日だめです。疲れがとれません。
「峠まで40分で登るぞ」とか言う、半日コースの気楽な旅ではありません。
40分くらいで登れる坂ではありません。長丁場です。20日間続けて走るのです。ゆっくり、ゆっくり走ります。
もちろん、これは私自身にだけ言えることであります。お断りしておきます。

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---雨対策----
雨・・・一年中で最も気候の安定している春の3月の後半から4月を選びます。
秋はだめです。秋は秋晴れのよい天気の日は稀で、だいたい、じとじと降るものなのです。
気候の安定した時期を選んではみますが、それでも天気の良い日が長く続いたりはしません。
中何日かは、必ず降るはずです。
そこをどう乗り切るか、あらかじめ練習しておきます。

雨の中を走ってみます。昭島あたり
次に雨と坂が重なった日の練習です。
雨の日に一日中、坂を上ったり下ったり・・・、濡れたまま昼飯、そして内側が濡れたカッパで午後の走り・・・
これをどうするか・・・。
試してみました。
場所はヤビツ峠です。ヤビツ峠
空身で上るには、どうということはない、軽い峠です、
が、
荷物を満載して、雨の日に上る、・・・途中で昼飯、さらに午後、濡れたカッパのままで走る・・・
どうなるのでしょう。

---地図、ルート図---
google mapに寺の位置をマーク(これはすでに皆さんやってくれているのがWeb上にあるで、それを利用)
同じくgoogle mapにキャンプ場とホテル、コンビニ、ファミレス(ジョイフル、すき家、その他)、銭湯をマーク。
nexus7で地図ロイドによる位置確認のため、オフライン用地図読み込み
nexus7で地図ロイドによる位置確認のため以下の施設のマーキング
@88寺 Aキャンプ場 Bホテル Cコンビニ Dファミレス、うどん店 E銭湯
ルートラボでルートを作ってタブレットへ転送、nexus7の地図ロイドで開き、宿泊ホテル、キャンプ場の位置、コンビニの位置、銭湯の位置
などをストリートビューなどを使って繰り返し確認していく、不安な点があれば、ルートの作り直し、再びタブレットで読み込み
シュミレーションの繰り返し。その都度マーキングの確認、必要に応じて修正。
1日の走行距離の限度は60キロ以内とした。
夕方5時前にバタバタするようなことはしない。
予定のお寺に間に合いそうにないときは、明日のための買い物とか、別な近くの寺へ行くとか、観光とか、そんなことに時間を使います。
四万十川を走ってみたかったので、中土佐から河口までをルートに入れました。

「地図は紙の地図を持っていくべし」などと言う人がいますが、重要な地点では拡大したものも必要です。
その重要な地点というのが、実は行ってみないとわからないのです。行ってみてはじめて拡大図がほしくなる。
では、前もって、際限なく拡大図をこしらえておくとどうなるか。すると、今度は整理が大変。
どこに、どの拡大図があって、説明がどこに書いてあるか、目次と一覧表を作ることになる。
さらに、心配だから、コピーをとって、まだ心配だから、重ねてコピーをとって、どれを、とごに入れたかわからなくなる。
ものすごい分量になり、たいへん混雑します。
そっちの方が問題です。


では、いちばんいいのは、何も持って行かずに、いきあたりばったりで人に聞くのがいいのではないか。
という結論に落ち着きますが。しかし、これにも問題あり。お遍路は山道か多い。山道には、聞く人がいない。

スマホGPSだったら驚くほど拡大できます。
そしてブックマークを、どこまでも入れ込むことができます。何よりも「今、自分が、どこにいるか」すぐにわかります。
「電池がなくなったり、落としたりしたらどうするのだ」と言う人がいますが、電池の予備とスマホの予備を持てばいいのです。
2台契約するというこではありません。SIMの入っていないものでいいのです。

しかし、地図は大きく広げられる。人さし指で、携帯の画面をちまちま叩かなくてよい。ばーっと、一発で広げられる。
要は好みです。
ただし、メモは短いものはメモ帳アプリ、長いものは紙、手書きにします。手書きとカメラの組み合わせでおこないます。

地図にしても、休憩場所にしても、「私は、こうしました」という書き方で進めます。
いちがいに、「何々すべし」という書き方はしません。


---自転車装備---
自転車はロードバイクを持っていきます。
ロードでないと太龍寺の坂は上れないとみました。
そして、それ以外の自転車は、輪行するのに重すぎます。
自転車ホイールの取り換えをおこないます。スプロケットは今のを使います。
スポーツバッグ(テント、カッパ、寝袋、工具、マット、お泊りセット袋、充電関係袋を入れる)の購入、
2000円程度、どうせ後使うのだからということで、値の張るものを買いたいが、防犯のため安物の目立たないものにする。
防犯といえば、自転車のロックの問題があります。
キーを使うものか、ダイヤル式のものか、
いつもの結論ですが、盗られる可能性より自分の管理不行き届きの可能性の方が、はるかに大きいのです。
ガチガチにロックして、そのキーを深仕舞いして、行方がわからなくなってしまう、あるいは落してしまう。
盗まれる心配より、そちらの方の心配をすべきです。

フロントバッグ取り付けの工夫。
ブレーキワイヤ、ギヤワイヤの総取り換え、予備チューブ2本。
取り替えただけでは、逆に具合が悪くなることが多いので
これで数か月間遠出に使ってみる。通勤にも使ってみる。
2000kmくらいテスト走行する。そしたら、四国の1500kmも大丈夫でしょう。
フレーキシューとタイヤだけは直前に新品に取り換える。

---持ち物---
テント・・・今持っているテントは大きくて、重いので、モンベルのドームシェルターを買った。
本当に使えるのか不安だったので、実際に20日間使い続けた人たちのブログなどを見て、決めた。
キャリリアについてです。・・・背中に荷物を背負うと、疲れますので、キャリアを前後につけました。
ロードバイクに前後のキャリアスタイルです。
前後、どちらも、ワンタッチで取り外しができるようにしました。
お寺に着くたびに、コンビニ食堂に寄るたびに紐をほどいていたのでは埒があきません。
前後ともに、バッグを乗せたままで、中のものが自由に取り出せるように工夫しました。

次にマット。
厚いマットを持っているが、荷物の中でいちばん嵩張る、自転車旅行の場合積むところがない。
できるだけ厚い銀マットを買う。
テントを張るときマットは必須条件ですが、
いろいろ試したあげく、このマットにしました。
幅は余裕がありますので、
毎晩寝ながら、2センチ刻みで幅を切り落としていき、ぎりぎりまで狭くします。

強い雨のテント対策として、100均のオートバイ用のカバーを用意した。
これをかぶせます。
雨具・・・現在使用中のレインウェアはハイドロブリーズ、中に何を着るかの方が問題であり、新しく買うのはやめた。
カッパというものは、どうせ中から湿気で濡れます。問題は濡れたカッパの乾きの速さです。
湿気をふき取って、しばらく掛けておいたら、すぐ乾いた・・・。そんなカッパを使います。

--着るもの対策---
着ていくシャツの準備
何を持っていくかよりも、どこまで減らせるかです。
判断の基準は、いつも言われるとおり、
「あると便利なもの、ではなくて、ないと困る」ものだけを持っていきます。

1年くらい前から、
洗って、タオルで水気を拭き取って、吊るしておくだけで、明朝、乾いている
そんな生地のものを、手持ちの中からさがしだす。
パンツもそうです。
あらためて、買い足すことはしません。
下着のシャツもそうです、汗を吸い取り、吸い取らなければだめです。
吸い取り、なおかつ乾きが速い。そのようなシャツを探しだします。
ズボンは軽くて、伸び縮みする、洗濯して、乾きの速いもの。
数年間、このズボンで自転車に乗ってみて、山歩きをしてみて、確実に伸び縮みするか、
簡単に乾くか、試しています。
下着は予備一枚だけ。
ワイシャツ、ズボンは着ているもののみ。
予備ズボンとして超薄手のトレーナー、パジャマに近いもの。
乾きやすいシャツを選ぶ
洗濯を繰り返して半年くらいかけていちばん乾きやすいものを選ぶ

-----お泊りセット-----
これは宿泊する場合のために、常日頃から使っている袋に入れたグッズ
泊まりがけのハイキング、その他の泊りに行くときに持っていく袋です。
出かけるときに、サッとリュックに入れるように作ってあります。
何度も何度も使って、いらないものを省いて、必要最低限のものになっています。
その代わり必要なものは何でもはいっている。


------カッパには雨用のリュックカバーを入れておく-----
------ボストンバッグにも雨用のカバーを入れておく--------

---充電の問題---

キャンプ場利用の場合、充電はできないとみたほうがよい。
電力を使うもの・・・
@カメラバッテリー、2日で1個使うとして、5個くらい持っているので問題ない。
カメラ用のSDカードは、1日1.5ギガとして合計30ギガ用意する。
タブレット端末、細かい位置が分からなかった場合に使う、オフラインで使うため、できる限り読み込んでおく。
しかし、四国全体を大きい縮尺で読み込んでおくわけにはいかないので、あらゆるシミュレーションをしながら、
そのつど、部分的に読み込んでおく。
予定ルートから外れるところへ行くときは、Wifiをつないで、あらかじめ読み込んでおく。

この予定ルートはずーっと見ているわけではないので、1回の充電で4〜5日は使用可能なはずです。
電池切れの場合はモバイルバッテリーから充電する。
GPSによる道案内と走行記録機ユピテル。
買ってすぐは10時間ほどもったが、今では8時間くらいなので、毎日充電ということになる。
エネループからの充電ということになるが、そのためにはエネループ3セット必要になる。
1セット4本と考え、1セットでGPS16時間動作分あると思われる。
2日で1セット、3セットで6日分、プラス本体の電力。これで7日分しかない。
なので、明らかに道がわかる国道を長く走るところなどは、
GPSの電源を切っておく、記録も後から、手作りとする。
これで8日間もたせます。
切れた場合はコンビニで高い電池を買う。


とにかく荷物を減らすには、スペアの衣類を持たないで代用品で賄います。
防寒のためにジャンパーがほしい、しかし、これはレインウェアで代用します。
走り始めたら、通常は必要ないからです。

チューブのスペアだけは新品、細いものを2本持ちます。・・・・。
タイヤは新品にします。



1/10 高松行きJAL切符を片道買った。
7:45⇒9:05

約1年前から準備をはじめました。
自転車で回ったとしても、
最低で20日間、ゆっくりしたら1ヶ月間かかります。

------------まず、仕事を辞める準備-----------
なかなか辞めさせてもらえません。
一年くらいかかりました。

--------------いつ行くか・・・----------
今までの経験から、秋は天気が悪い・・・というのが常識です。
秋晴れの良い天気というのはうそで、
秋はじとじと降るのです。
なので春にします。
それに春の方が日が長い。
お寺が7時から5時までの制限時間があるとはいえ、
前後の走る時間も明るい方がいいのです。

--------------ルートつくり--------

どこから始めるか・・・・これは書きました。

GPSを使うことにした。
ルートと記録用にATLAS ASG CM-13
寺、コンビニ、ホテル、キャンプ場、トイレ、水場、観光地などの正確な位置をブックマークするために
タブレット端末を使います。
オフラインで使えるように、あらかじめ地図を読み込んでおきます。
ぶっつけ本番で使うわけにはいかないので、
何度も、何度も、ツーリング、登山を重ね、使い勝手をテストしました。


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-------食事に関してですが、----

自炊はしない。
自炊しても、費用は変わりません。その代り炊事用具などの荷物がいっきに増えます。
そして、材料を一回ごとに使い切ってしまえないので、半端ものを持ちまわることになります。
しょせんは荷物との戦いなので、あえて荷物を増やすようなことはしません。
なるべく食堂で食べるようにします。
すきや、とか、ジョイフル等を、細かくブックマークでタブレットに入れておきます。
サイゼリアはなかった。
次に、コンビニです。
「遍路はコンビニをまわることでもある」と書いた人もいました。
旅先では必ず野菜不足に陥ります。
コンビニの野菜パックだけでは足りません。
上に書いたように食堂、レストランで野菜物を注文します。
ずーっと外食になりますが、その代り、帰ってきて、自宅では絶対に外食しないようにすればよいのです。


------航空券の申し込み--------

早割で買いました。 JAL 11,090円1/12申込
2016-04-08 分申込,手荷物込
JET 6,930円
手荷物20kg含む
2/17申込


------ゴミの問題-----
食事はなるべく、あらかじめブックマークを付けておいたジョイフルとかすきやを使った
やむをえずコンビニで買うと、ゴミが出る。腰にくくりつけたポシェットに入れて、次のコンビニまで持っていく
そこで何か買う。ゴミ箱のないコンビニはスルーすることになる。


----再び坂の話です。----

自転車で上った焼山寺、鶴林寺、太龍寺、神峯寺、三角寺、雲辺寺、八栗寺について簡単に書きます。
ギヤは前輪30×後輪27。ロードバイク、タイヤ700C×28、前後キャリア付き。

★焼山寺・・・途中のすだち館という善根宿に荷物を置かせてもらって上りました。
押さなければいけないようなところはない。

★鶴林寺・・・荷物を積んだまま上りましたが、あちこちで押して、寺の直前でさらに押しました。

★太龍寺・・・途中に荷物を置いて上りました。あちこちで押しました。ここは急勾配です。
奥多摩の御岳山の参道が上れれば大丈夫です。
ただし、途中に荷物を預けたとしても、お遍路ですから、 ある程度の荷物は残ります。
それを持ってです。
和田峠やヤビツ程度ではだめ。鋸山林道より急勾配です。

★神峯寺・・・町の中のみやげ物店に荷物を置かせてもらって上りました。
勾配はそれほどでもない、鋸山林道程度です。

★横峰寺・・・荷物をビジネス旅館小松に置かせてもらって上りました。
距離が長いですが、鋸山林道程度。

★三角寺・・・急勾配なのは集落を抜けるまでで、
林道にはいってしまえば、ほとんど平地。

★雲辺寺・・・距離は長いですが、勾配は急ではない。
ここでは荷物としてのキャンプ用具は送り返していましたので、
荷物はリュックサックの中身くらい。問題ない。

★八栗寺・・・荷物満載でショートカットで農道を上りましたので、急勾配、
ここは、ほとんど押して、県道145号にはいってからも、
かなりの区間、押して上りました。

★最後に、出釈迦寺の奥の院・・・ものすごい坂です。
ほとんど全部押しました。
押して上って、押して下りてきました。


-------お遍路で得たもの----
遍路途中では、いろんな人に積極的に声をかけ、挨拶し、話をしました。
みなさん快く話をしてくださいました。
逆に、お接待をしてくださった方々、話しかけてきてくださった方々。
帰ってきてからも、あらゆる人たちに挨拶したり、声かけしたりという
遍路中の良い習慣が帰ってきてからも身にしみついて、残っています。





-------自転車遍路は仲間ができにくいか------

歩き遍路に比べて、自転車遍路はひとりで走るので仲間ができにくい。と言われています。
つまり、歩く場合、話をしながら連れだって歩くことができるが、自転車で話をしながら走ることはできない。
ましてや、ペースが違うから、連れだって走ることなど無理。
という感覚から来ています。
たしかに、いっしよに走ることはできません。

じゃ、歩きの人たちが、連れだって歩いているかというと、そうではない。
民宿などで同宿して、夕食、朝食で話をして盛り上がった人たちでも、
出発は、初めから二人歩きの友達、ご夫婦は別として、
時間をずらして、一人ずつ出ていきます。
追いついたとしても決していっしょには歩きません。
私は他人同士でいっしょに歩いているお遍路さんを見たことがない。
お接待をしている人に聞いてみましたが、絶対いっしょには歩かないそうです。
つまり、旅館で盛り上がる程度の、薄いつきあいの方がうまくいくのです。

なので、自転車だけが仲間はずれということはありません。
坂道、道に迷う、お接待のはなし、雨に降られた話・・・
皆さん、同じ苦労を経て宿にはいってきます。
旅館で、夕食、朝食時の話で、抱えた経験を食べながら飲みながら語り、共有し、十分に盛り上がることはできます。
毎晩同宿という濃いつきあいにならない分、新鮮で話がはずむかもしれません。




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--------帰ってきてみて------
数十年前に読んで、さっぱり、わからなかった「空海の風景」、
再度、読み直してみて、それでもわからない。
行ってみたら「密教」の一億分の一くらいの、かすかなにおいくらいは、
嗅ぐことができるかな。
と思いましたが。
行ってみても、「ゼロ」、
未だに、まったくわかりません。


さて、よかったこともあります。
前に書きましたが、
高倉健さんのことばに
いい風に吹かれないと、人は優しくできません。
でも、いい風に吹かれるためには、
いい風が吹いている所に
自分から行かないとだめです。
このことに、最近気づきました。
というのがあります。

四国には、やさしい風が吹いている。
それに惹かれて来た人たちは、
みんなやさしい人たちばかりなので、
また、さらに、いい風が吹く。
それを求めて、
また、いい風を吹かせる人たちが寄ってくる。
だから、また行きたくなる。

そして、 毎日毎日、することがいっぱいあるので充実している。それが健康によい
朝、出発したら、すぐに昼飯の心配をしなければなりませんし、飲み物の心配もしなければなりません。
地図もみなければならないし、寺に着いたら、グッズを出して、お線香に火をつけたり、ローソクをともしたり、
経を唱えたり、納経所へ行ってサインもらったり、100円玉の心配したり、
今夜泊る宿の心配したり、・・・やれ、荷物が重い、豆ができた、疲れた、喉がかわいた。なんのかんのと。
忙しい。よけいなことを考えている暇はありません。目の前に起きてくる事柄を、ひたすら処理していくだけです。
そして明日も同じように・・・することがある。
それに、かてて加えて、無駄とも言えるほどの、色々な作法、しきたりを決めてくれているおかげで
脳みそに少しの休む暇も与えないお遍路、
そして起きているあいだ中、ずっと動き続けている遍路は、非常に健康的なのでしょう。


------いくらかかったか------
銭の勘定をしてみます。
出かけるとき、羽田空港で待つ間に財布の中身を見たら
8万3千円はいっていた。
途中10万円おろした。
帰りに、高松空港で待つ間に、財布の中を見たら
4万円はいっていた。
飛行機が往復で
JAL11,090円
GK6,930円
リムジンバス1130円
スカイアクセスと地下鉄1600円
お土産など1万円

お土産を省いて、全部込みで15万円というところです。

この中には、遍路グッズを買ったり、
300円ずつの納経料もはいっています。
それを省けば、あとは食費とホテル代。

---------予備日について--------
3日ほど予備日を作りました。
順調に走ったら3日ほど余ります。余った場合、途中で停滞するか、
新たに、どこかに行くか、その時に決めます。
一応、候補地は、四万十川の沈下橋めぐり、満濃池、小豆島などです。



--------お接待について------

何度かお接待を受けました。
うれしいものです。
このときの、お接待してくれた人との会話をするために四国へ来た、
という感じです。
いい風が吹きます。
自転車でしたので、歩く人よりスピードが速い分だけ、お接待の確率が
低くなります。
気づいた時には通り過ぎていた・・・。
ということになります。
歩く人は、お接待を受ける確率は非常に高く、みんなとのふれあいも多くなり。
たのしいお遍路になるでしょう。

なお、行く前に「四国遍路の民衆史」(山本和加子著)を読みました。
すごいなあ、というかんじです。
実際の話はどうかというと、お接待所は、どうしても歩きの人を対象になさっているというかんじがあります、
さらに、自転車だと、通る道が違いまして、なかなか行き当らないし、
スピードを出して走っているわけではないのですが、やはり、歩くよりは3倍も速いので、
知らずに通り過ぎてしまいます。




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