尾瀬ヶ原2日目

見晴～鳩待峠まで歩き沼田駅へ出て、JRで帰ります。高崎からは湘南新宿ラインです。

結構寒かった。水が凍るほどではないにしろ、零度近くまで下がったのではないかと思っています。お隣さんに、「寒かったですね」と言おうと思ったら、先に、「結構、暖かかったですね」と言われたので。「そう、そうですね、風もなかったしね」と応えて和を保った。

みんな朝が早い。
まだ暗い、４時頃から、
ファスナーの開け閉めのシュー、シュッという音が聞こえる。
と言っても、私などは、寒くて、２時頃から、
ガサゴソやっていたのだから、人のことは言えないが。

そして、みんな出かけた、

とも言えない。
まだ、３つテントが残っている。

「朝陽待つ、もみじの中に帆がみっつ」

まだ陽が照っていないので、早すぎるとも思ったが
することもないし、出かけます。

至仏山には雲がかかっています。
気温は低いので長そでのシャツです。
下に長そでの下着を着ています。

このように、耕作地の境界線のように気が生えている
もちろん植えたわけではないでしょう。
沢のそばにだけ生えています。

このへんから、ちらほら、すれ違う人が現れはじめました。
ていねいに「おはようございます」と言うと
「おはようございます」とかえってきます。
気持ちのよい朝です。

今、この辺を歩いています。
途中で採ったタブレットGPSのスクリーンショットの時刻を
写真の時刻の中にはめこんでみると
このあたりです。

福島県から群馬県にはいります。
いったん林の中を歩くことになります。
少し大きめの川があります。
沼尻川です。
尾瀬沼から流れてきます。
尾瀬沼の標高が1660m
ここの標高が1400m です。260mの標高差ということです。

竜宮小屋手前
歩いていても寒いのでジャンパーを着込みました。
木道は右側通行がマナーです。
車に乗ったり、自転車に乗ったりしていると
知らず知らずのうちに左を歩いている自分に気づきます。

向こうからくる人が、どんどん増えてきます。
「おはようございます」、「こんにちは」・・・・
次から次へと挨拶して通り過ぎていきます。

池塘というのだそうです。
わざわざ池塘というのは、ただの池ではないということです。
どこが違うのか、
湿原ができる過程において・・・何らかの原因でできた。

どうも、うまく理解できません。

輪になって
集会をはじめましたよ。

奥の壁のような山が至仏山で、
手前にこんもりとしている丘が牛首です。

尾瀬で写真一枚撮るならここだ。
という場所に来ました。
写真には写っていませんが、枠外に三脚がいっぱい立っております。
私も、一枚撮ってみましたが。

こうして、みんなで、もくもくと歩いて行く姿はきれいですね。
あっち動いたり、こっちへ来たりしながら
ガイドさんの説明を受けているように見えます。
枝道がいくつか、あります。
枝道があるということは、見るべきところがあるということです。
単独歩きですと、
すーっと通り過ぎて、ただ歩いてきただけということになりますが、
実は重要な場所を、いくつも素通りしているのです。
やはりガイドさんは必要ですね。

尾瀬ケ原には木がない。
木が育つ養分がない。
普通だったら、草が枯れて、腐敗して、それが土になって、
という道筋をたどるが、ここは気温が低くて土にならない。
ので木が生えない。
わずかに川の両岸だけは、上流から砂と養分が流れてくるので
木が生える。これを拠水林というそうです。
ずっと向こうの山の麓を流れている川の両岸には
木が生えているのが見えます

が、写真に写っている川は、小さすぎて、流れがゆるやかで
上流からの養分が届かないため、木が生えない。

ここではあまり写っていませんが
人が増えてきました。
ぞろぞろぞろぞろとすれ違う人が増えてくると
みんな挨拶しなくなります。
いちいちやってられるか・・・ということでしょうか。
一分間に何人以上すれ違うと、人は挨拶しなくなるのだろうか。
などと考えながら、挨拶をくりかえしていきます。

振り返って、燧岳ですが、
まだ、雲がかかっています。
こんな場所をぼんやりして歩いているとコケます。

先ほどの挨拶の話ですが、
若い人は必ず挨拶を返してくれます。
年寄りがよくない。
「うむっ」と
時代劇の素浪人みたいに、さっそうと、過ぎて行く人もいます。
きれいな女性は、必ず挨拶をかえしてくれます。
それと、きれいな奥さんと歩いている男の人も、よく挨拶してくれます。
おおきなカメラを抱えている女性は、挨拶より、カメラ
景色より、とくに花に興味がおありのようです。

牛首分岐のあたり
むこうに見えるのが燧が岳です。
まだ霞んでいます。

このひとときが良いのです。
ありきたりの会話・・・
いい天気ですね・・・、だけど燧岳に雲がね・・・
途中の小川で魚を見ましたよ・・・
ハヤの種類でしょうかね。
とかなんとか会話しています。
そう、途中の小川に魚がいっぱい泳いでいたのです。
５０匹くらい

上の大堀橋
川のそばには木が生えています。
川に流れてくる土砂の養分のためです。
と、書いてありました。

池塘は、それぞれ色が違うということですが、
見た目は変わらない
光の影響のほうが大きい気がします。

燧が岳です。迫ってくるような大きな山ですが、写真で撮ると、どうしても山が小さく写ります。

川上川の橋の上です。
燧岳の雲がようやくとれてきて、もう少しで
山全体が見える・・・・
というところで、山の鼻につきました。
これから林の中にはいり、鳩待峠へ上っていきます。

挨拶の話です。
鳩待峠から下りてくる人が増えてきました。
次々にすれ違います。
こちらはひとり
むこうは大勢です。
「こんにちは」「こんにちは」「こんにちは」・・・・と続きます。

考えてみると、観光の人は大勢通っていきます。
ボッカさんは、だいたい単独で反対方向へ歩きます。
大勢の観光客相手に、いちいち、
「こんにちは」も言っていられないでしょう。
やはり、すれちがっても、なかなか口が重いようです。

ほんの少し、休憩のあと、再び歩きはじめます。
無口な人がひとり追い越して行きました。
と、向こうからくる人たちが、急に無口になりました。
無口は伝染するようです。
それでも、負けずに、「こんにちは」を繰り返しながら

休憩所の前の小屋で戸倉までのバスの切符を買います。
９３０円です。直接バスで支払うと１０５０円とか書いてありました。

時刻表です。
沼田駅まで２０５０円でした。
バスの中では５０００円、１００００円の両替はできません。財布の小銭をかき集めて２０００円しかなかったので。駅前の売店で買い物をして、釣銭もらって、それでバス賃を払いました。
売店で買ったサンドイッチのおかげて、電車の中でひもじい思いをしなくて済みました。

尾瀬ヶ原２日目