西穂高岳⇒奥穂高岳⇒槍ケ岳縦走(テント泊)
2024_09_11〜09_14
新穂高ロープウェイ登山口から奥穂高岳、槍ケ岳、ババ平、上高地まで縦走
西穂高岳から奥穂高岳への縦走路
は浮石の多い岩稜帯、稜線の上り下りを何度も繰り返すルートです。同じ崖でも登りと下りではむずかしさが違うので、歩く方向によって難易度が異なります。
その難度比較は
(西穂高岳
⇒
奥穂高岳)>(奥穂高岳
⇒
西穂高岳) と言われています。
西穂高山荘から奥穂高山荘の距離は約5キロ程度ですが、一般ルートとしては国内最難関と言われているコースです。
このコースには鎖が少なく、自分の手足のみで垂直上り、垂直下降を繰り返すので、気力、体力ともにキツい。西穂高岳から赤岩岳、間ノ岳、天狗の頭と各ピークを通過し、天狗のコルから大きく登り返してジャンダルムに登頂、ロバの耳、馬の背といった難所を越え奥穂高岳へと続きます。
極度に緊張するのは、間ノ岳直下の浮石の多い不安定なザレ場の急登、そしてジャンダルムから奥穂までの区間の鎖のない垂直で滑りそうな岩場の下降、
トラバース、下降して巻く「ロバの耳」
、ノコギリの刃先の様にとがった高いところを歩く「馬の背」など、気をぬく間がありません。
西穂山荘から
奥穂高岳間は稜線から安全に降りられるエスケープルートが存在しないことと、途中に宿泊場所がないことが加わり、さらにこのルートの難度を高めています。
奥穂高岳から槍ヶ岳までの縦走
は、距離6.5キロ程度ですが、高度感があり、こちらも岩場が続く難度の高いルートです。
この区間の歩く方向による難度の比較は
(奥穂高岳
⇒
槍ヶ岳)>(槍ヶ岳
⇒
奥穂高岳) と言われています。
涸沢岳から北穂高岳の間は急峻な下り坂、落ちたら、まず助からない急な岩場が続きます。ただ危険そうな所には鎖が設置されている上、石に杭を打ち込んで作ったステップも幾つかあるので西穂高岳から奥穂高岳間よりは安心感があります。そして坂を登りきった所が北穂高岳北峰です。
北穂からの下りが大キレットの一番の難所です。鎖場も多いし、浮石も多い。滑り落ちないように、落石させないように細心の注意をはらいながら進みます。垂直上下移動の場所は何度も訪れます。「飛騨泣き」、「A沢コル」、「長谷川ピーク」、と難所が続き「最低のコル」を過ぎると南岳への上りです。
ここ北穂高岳から南岳小屋の間もエスケープルートが存在しないので、途中、何かのトラブルの場合、歩き切ってしまうか、引き返すしかありません。しかも、どちらも上りです。
南岳からの稜線に出ると落ち着いた登山道に変わり景色の良い縦走路となります。
今回、西穂高岳から槍ケ岳間を歩いて思ったのは、「なんとか生きて帰った」、というほどではなく、「やばいところが3つばかりあったなあ、雨でなくてよかった」、というかんじでした。
今回、西穂山荘から槍ケ岳へむけて、西穂高岳、赤岩岳、間ノ岳、ジャンダルム、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、南岳、中岳、大喰岳、槍ケ岳へと、12kgの荷物を背負ってテント泊縦走です。
昼を過ぎると、霧、雨が予想されますので、午前中にその日の行程を済ませてしまう必要があります。初めてのコースなので緊張します。
1日目
新穂高ロープウェイで西穂高山荘まで。
2日目
西穂高岳から奥穂高岳への縦走路は浮石の多い岩稜帯
3日目
奥穂高岳から槍ヶ岳までの縦走は、距離6.5キロ程度ですが、高度感があり、こちらも岩場が続く難度の高いルートです。
4日目
ババ平キャンプ場から上高地まで歩き、その後バスで帰る。
1日目 2024_09_11
新穂高ロープウェイ登山口から西穂高山荘まで 1.9km
本日の山を歩く距離は1.9km程度です。
西穂山荘から穂高岳山荘間は宿泊場所がないので、この間は1日で歩き切らなければなりません。小屋迫にしろテント泊にしろ西穂山荘宿泊は避けられません。
登山口までの交通手段ですが、@鉄道⇒新島々からバス、A上高地までの深夜バス、B朝発バスの3通りあります。車で行っても、結局、沢渡からバスです。
そんな計画をめぐらしているうちに、平湯温泉までのバスがあることを知りました。このバスは安い。上高地行きが12000円くらいするのに、平湯温泉までは5300円なのでした。これで行けば、乗り継ぎバス代とロープウェイ賃を足しても、まだおつりが来るし、体力温存と時間節約で天気予報を一日前倒しで使え、正確な天気予報で歩けます。
というわけで、新宿バスタから高山行きに乗り、平湯温泉下車です。バスは前々日、ネットで申し込みしました。
0630
新宿南口を出て、目の前。バスタ新宿から出発です。
1231
平湯温泉バスターミナル。バスは高速道路の渋滞と安房トンネルの工事のため30分ほど遅れた。予定では乗り換えに1時間ほど余裕があったのだけど、30分しかなくなった。昼飯を食べようとしたら、ずらりと並んでいたので、30分では並んで食うのは無理だと判断してパンとメンチカツのテイクアウトを買って食べた。晩飯分まで買っておいた。
1326
新穂高ロープウェイです。
ロープウェイは2つあって、合わせて1900円と荷物代(6kg以上)が300円。
1401
ロープウェイの出口から数十メートル程度で登山靴の泥落とし兼水飲み場があります。ここで水を補給していけば小屋で水を買う必要がありません。ついでに、たっぷり飲んでいきます。
1406
展望所。
1428
背中の荷物の重さは、先ほどの水場で水2リットルが増えましたので、リュック込みで11.5kgです。リュックは45リットル用。とにかく軽量化に努めてまいりました。ヘルメットの重さにもこだわりました。300gで、自転車用です。
1441
林の中をてくてくと登っていきます。なだらかな部分が1キロ、坂道が1キロ。合わせて2キロ程度の道のりです。
1505
西穂高山荘に到着です。
1527
テント場は端の方から埋まっていて、真ん中しか空いていなかった。近所に挨拶してテントを張ります。テントは今回はシングルにして、ダウンのジャケットを持ってきました。これで寒くはないと考えています。
晩飯の準備です。昼のパンが余っていたので、それとグラノーラで晩飯を済ませます。
次の日
西穂高山荘から奥穂高山荘まで
天気予報について
山での行動に大きく影響する要素といえば、体力と装備、ルート設定、そして天気ではないでしょうか。
平地で上から静かに降ってくる雨だけだと傘をさして歩くのがベストなのですが、傘は風が吹くとひとたまりも無く、狭い登山道では両側の枝にぶつかり、また、急坂、岩登りなどの険しい道では両手が塞がり、危険で、傘はさせません。
そもそも、途中からの雨は仕方がないのですが、終日雨の予報が出ているときは歩かない方がよい。
天気予報は山で安全で快適な登山をするための大きな手助けとなります。
予定どおり決行するか、取りやめにするか、テント泊できるか、小屋泊まりにするか、など、天気予報を参考にして総合的な登山対策が必要になります。
ただ、一般的な予報だと麓の予報だけになりますので、特に山に特化した天気予報を確認し、さらに目まぐるしく変わっていく予報を先読みして予定を立てていく必要があります。
今回は、2つの予報を参考にしました。
どれを使ったかというと
windy
この中では「ICON」が、私には最も合性がよかったような気がします。
そして 「てんきとくらす」
次の日
西穂高山荘から奥穂高山荘まで
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