お遍路 16日目 松山から今治へ
2016_04_01
主に今治市内のお寺をめぐります。42km 雨
北条鹿島キャンプ場⇒54番 延命寺⇒55番 南光坊⇒56番 泰山寺⇒57番 栄福寺⇒今治ステーションホテル
今治へ向かいます。いよいよ雨の季節にはいってきました。朝からザーザー降りの立派な雨です。
雨です。
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雨だ、予報どおりの雨
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ヤモリがテントの中にいた。
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帽子のツバに、そーっと乗せて、外へ出す。
しばらく、こちらを見ていたが、しゅるしゅると去って行った。
どこではいったのでしょう。
もしかして、久万高原から連れてきたとしたら
悪いことした。ずいぶん遠くへ来たし、海も越えてきている。
もう戻れない。
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それでも雨だ
0853
すこーしずつ、荷物をまとめていたら、まとまってしまった。
出かけるしかない。
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船に乗って陸へ戻る。帰りは船ちんはいらない。帰りの船賃は来るときの船賃に含まれている。
0931
陸に着いたら、一晩中濡れ続けていた自転車のサドルだけ拭いて、
荷物を乗せて漕ぎだす。
雨の日に走る練習はしてきました。
雨の中を走る練習。
昭島あたり
雨と坂が重なった場合。
ヤビツ峠
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元気に歩いている人もいる。お遍路でいちばん元気づけられる瞬間は、このような姿を見るときです。みんながんばっているのだなあ。と。
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ときどき歩道がなくなったりする。
1030
今治です、コンビナートが見えてきました。
あいかわらず雨は降り続いています。
もちろん晴れた方が良いにきまっていますが、私は雨はそれほど苦にはならないのです。
直近一年間に50日ほど雨の中、往復30キロの通勤をして、雨のときどうするか試してきましたし、荷物を積んで坂道の練習もしてきました。
ただ、びちょびちょの状態でコンビニにはいったり、レストランにはいったりするのは非常に煩わしい。
その、煩わしい昼飯の時刻が迫っています。
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少し早い昼飯
ジョイフル今治大西店
本当にジョイフルばっかりやっている。タブレットの地図を使っている。その中にすべてのジョイフルとすき屋と吉野家がブックマークでしるしておいた。そしてわずかばかりのうどん店も。
ジョイフルにはいる数は、まわる寺の数に近いのではないか。
ここのジョイフルはめずらしく平屋建てだった。普通は1階が駐車場で2階が食堂になっている。ここは、そうではなく、平屋だった。それが困るのです。
雨宿りの場所がない。カッパを脱いで荷物の整理をする場所がない。ざあざあ降る。
建物の陰に行ってみた。ゴミ置き場近くの物陰に行ってみた。が、そこも雨が降ってくる。
わずかな庇の下で、なんとか荷物をおろして、カッパ脱いでみた。脱いでいる間も、脱いだ後も、雨は許してはくれない。容赦なく降る。しかしですね、これ位で風邪ひくことはないし、ましてや死ぬわけではない。こういう、小さな、まいったなぁ、というパニック状況が、私は大好きです。子どもが雨の中に飛び出して行き、水たまりでバチャバチャやる、そんなかんじです。
第54番札所
延命寺を打つ
1216
第54番札所
延命寺を打つ
このへんから、ずーっと車遍路と同じくらいのペースになる。
車だから、もっと速いはずなのに、と、思うのだけど
宿で、歩き遍路の人と話をしていて話題になったのですが、その歩き遍路の人は、とても丁寧で、寺に着くたびに白い上着に着替えて、お参りするくらい、ていねいなことしている人ですが、その人が言うに・・・
「車遍路の人が、いちばんていねいな、お参りをする」ということでした。
なるほど、車の人は、私が寺を離れるときにも、まだ、お参りの途中でした。
で、私は自転車を漕いで、次の寺に先に着くのです。
寺に着いて、雨を避けて、荷物をおろして、自転車を立てかけて、という作業の途中に、決まって、ザザザーっと車がはいってきて、ドアをバーンと閉めて、本堂の方へいく。ここで追い越される。
あちらは傘をぽぃとさして、さっさと歩く
こちらはぬれ鼠。
濡れ鼠の状態で、リュックから鉛筆を出して、納札を書く、どっちみち、ずーっと白紙投票なのだけれど、名前くらいは書かないと、たったそれだけの作業が大変なのです。だからといって、前の晩に書いておくほどの「まめ」さは持ち合わせていない。
それが、寺ごとに繰り返されていく
どんどんみじめになる。
しかし、生きてるぜ、という実感は体中にみなぎってきます。
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自転車は山門の横に置く。
見てください、この荷物、これでも徹底的に減らして、着替えなどは、ほとんど持っていなくて、炊事道具もなし、それでいて、この大きさです。
ラドンナーなどで遍路している人の荷物が、いかに多いだろうか、というのが想像つきますし、歩きの人は期間が長い分、もっと荷物は多いでしょう。
それを背負って歩く訳ですから、歩きの人は本当に大変でしょう、尊敬します。
この軒先だと、なんとか濡れない。
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台車を押した歩き遍路の方と、ガード下でしばらく話をする。
話すことは決まっている。
「まいりましたね。よく降りますね・・・。
今日はどこまで打つ予定ですか・・・。逆打ちですか・・・」
などと話して、そして前と後ろに分かれる。
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100円自販機を見ると、何か買って、100円玉を集めようという、習性が身に付いたので、財布の中は100円玉だらけ。この習性は帰ってきてからも抜けず、
財布が無駄にふくれて仕方がない。
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それでも雨は降る。
雨は、ふつうは降り続けることはなく、息継ぎをするものだけど
今日の雨は、ずーっと降っている。
第55番札所
南光坊を打つ
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第55番札所
南光坊を打つ
第56番札所
泰山寺を打つ
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第56番札所
泰山寺を打つ
自転車用のGPSが壊れてから
ずーっと7インチのタブレット端末を使っている
雨の中、リュックから出して蓋を開いて、画面をシューッとやって
地図を出して、拡大しようと、指で、ビーっとやるが
濡れているものだから、うまく広がらない。
濡れないように、下を向いて、端末を雨から守ろうとすると
今度はカッパのフードから雨滴がボタボタ落ちてくる。
画面の滴を拭き取ろうとすると、画面が暴走する。
そんなことしていると、先ほどの
車がはいってきて、ドアをバーンと閉めて、本堂の方へいく。
あちらは傘をぽぃとさして、さっさと歩く、またまた
こちらはぬれ鼠。
写真どころではなくなった。
今夜の宿は、まだ決めていない。
雨の中テントは張れないので
ホテルを予約します。
1504
なんとか陸橋の下に逃げ込み、対策を練る。
まず、宿を決める。次に、どこまで回れそうか予想を立ててみる。
Wifiのスイッチを入れて、インターネットに接続して
ホテル予約をいれる。
今治ステーションホテルにする。
なんだか、過去に泊ったことのあるような・・・
そんなことはどうでもよい。
で、問題は第58番札所 仙遊寺までいけるかどうか・・・
時間的には「可」だが、
すごい坂のはず・・・なので
やめて、栄福寺まで打ってホテルへ向かうこととする。
第57番札所
栄福寺を打つ
1515
第57番札所
栄福寺を打つ
今日はこれでおしまい。
背中は汗でぐしょぐしょ
靴下もじくじく。
なんだか寒くなってきた気もする。
これからテントを張るのならおおごとですが、
雨が降ろうが、寒かろうが、あとはホテルへ逃げ込むだけですから大丈夫。
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ホテルへ急ぐ
ホテルでは、自転車はレストランの片隅に入れてくれました。
部屋にはいると、洗うもの、乾かすもの、仕分けして、風呂にはいって、すっきりしてから食事に出かけていく。が、
疲れてもいたので、適当な食事場所捜すのも面倒になり、例のごとく、コンビニ弁当にした。
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